Jensen Huang「ゲーマーは完全に間違っている」
DLSS 5批判に直接反論、Redditで6,000↑超の続・大炎上
Jensen Huang「ゲーマーは完全に間違っている」──DLSS 5批判に直接反論
NVIDIA CEOのジェンスン・ファンは、GTC 2026のプレスQ&Aセッションでついに口を開きました。Tom’s Hardware編集長のポール・アルコーン氏からDLSS 5への批判について問われると、ファンは開口一番「まず最初に、彼らは完全に間違っています(Well, first of all, they’re completely wrong)」と断言しました。
ファンはさらに、DLSS 5は単なるポストプロセッシングではなく「ジオメトリレベルでのジェネラティブコントロール」であると説明。「私が非常に丁寧に説明したように、DLSS 5はゲームのジオメトリ、テクスチャ、あらゆる要素の制御可能性と生成AIを融合させている」と述べ、批判するゲーマーの理解が根本的に誤っているとの立場を鮮明にしました。この発言はその日のうちにr/technologyで拡散し、6,292のアップボートと913件のコメントを集める第二波炎上へと発展しています。
Huangの主張|「AIが生成しているのではなく、復元している」
ファンが強調したのは「アーティスティックコントロールはあくまで開発者の手にある」という点です。「我々は技術を作った。アートは作っていない(We created the technology, we didn’t create the art)」とPCMagの取材でも語り、ゲームのビジュアルを上書きしているのはAIではなく開発者の意思決定だという主張を繰り返しました。
また、「これは生成AIとは異なり、コンテンツコントロール生成AI(content-control generative AI)だ。だから我々はニューラルレンダリングと呼んでいる」と新たな用語を持ち出しました。DLSS 5はフレーム単位のポストプロセッシングではなく、単一フレームの色情報とモーションベクターを入力として処理するため、従来のフィルターとは構造が異なるとの説明です。開発者が強度・カラーグレーディング・マスキングを細かく制御でき、「トゥーンシェーダー」や「ガラス素材」のような独自表現も可能だと主張しています。
Jensen Huangの主な主張(GTC 2026 Q&Aより)
- 「ゲーマーは完全に間違っている」──技術の仕組みを誤解している
- アート制作はAIではなく開発者──強度・色・マスクの制御は開発者に委ねられる
- 「ニューラルレンダリング」と定義──生成AIとは別物という新たな位置づけ
- フレームではなくジオメトリレベルの処理──ポストプロセッシング批判を否定
Redditの反応|6,000↑超、913件のコメントから主要意見を翻訳
r/technologyのスレッドには即座に辛辣なコメントが殺到しました。得票数の多いコメントほど、ファンの発言への強い反発が滲んでいます。
「”私は空気を読めていないのか?いや、間違っているのはゲーマーの方だ”」(スクールディノキャプテン・ファン、の巻)
原文: “Am I out of touch? No, it’s the gamers who are wrong.” — Principal Huang
「”顧客を責めろ”作戦、来ましたね。これでゲーマーがDLSS 5を受け入れるとでも思っているのか」
原文: “Ahh, the ol’ ‘blame the consumers’ approach. Surely that will get them to accept DLSS 5.”
「そのCEOは少し外の空気を吸った方がいい」
原文: “That CEO needs to touch some grass.”
「”ニューラルレンダリング”(笑)。名前を変えても中身は変わらないのに、ブランド変えで乗り切ろうとするのか」
原文: “‘neural rendering’ LMAO” — referring to Huang’s new terminology for DLSS 5
「ジェンスンいわく”ポストプロセッシングではない”。でもNVIDIAの公式プレスリリースには”各フレームのカラーとモーションベクターを入力として受け取る””単一フレームを解析する”と書いてある。どう見てもポストプロセッシングでは?」
原文: “Jensen says, ‘it’s not post-processing.’ The official nvidia press release says, ‘DLSS 5 takes a game’s color and motion vectors for each frame as input’ and, ‘all by analyzing a single frame’. Sounds like post-processing to me.”
「ターゲット顧客に”おまえらは馬鹿だ”と言うのは、いつでも最高のマーケティング戦略だよな」
原文: “Telling your target audience that they are idiots and don’t know what they want is always a good marketing strategy”
「数千人が”これは嫌だ”と言っているのに、ジェンスンはそれが全部無効で間違いだと思っているのか。消え失せろ」
原文: “There’s thousands of people telling them ‘Hey, we don’t like this’ and Jensen just thinks we’re all invalid and wrong? Fuck off.”
ゲーマー vs NVIDIA CEO──溝は埋まるのか
批判の論点は「技術的理解の差」だけではありません。NVIDIAの公式プレスリリースには「各フレームのカラーとモーションベクターを入力として受け取る」「単一フレームを解析する」と明記されており、ゲーマー側の「これはポストプロセッシングだ」という指摘はテキストの読み取りとして整合しています。ファンが「ポストプロセッシングではない」と言い切ったことで、逆に自社のプレスリリースとの矛盾を突かれる形になりました。
また「コンテンツコントロール生成AI」「ニューラルレンダリング」といった新造語も、r/pcgamingでは「レーン変更が多すぎる、結局何が言いたいのか」(88↑)と冷ややかに受け止められています。技術の説明というより、批判をかわすための言葉の言い換えと見なされているのが実情です。一方、NVIDIAがDLSS 5を「オプション機能」として位置づけている点は事実であり、Tweaktownなど一部のメディアは「開発者がフル制御できるという点は正確」と補足しています。ただし、同じくTweaktownも「しかしゲーマーの懸念がなぜ生まれたかを説明しようとしていない」と指摘しており、ファンの反論が火消しになっていないとの見方が大勢です。
Aitly編集部の見解
「顧客は間違っている」という姿勢は、技術的に正しい場合でさえ危険です。ファンの発言が事実として正確かどうかより、数万人のゲーマーが「自分たちは無視された」と感じる事態の方がNVIDIAにとって長期的なダメージとなります。DLSS 3/4でのフレーム生成批判でも同様のパターンがありましたが、DLSS 5のように「ビジュアルの意味論的な書き換え」に踏み込んだ機能は反発の質が異なります。
NVIDIAが本当に「開発者に制御権がある」と主張するなら、次の一手はデモではなく対話です。アーティストや開発者と公開の場でQ&Aを行い、懸念を一つずつ潰すプロセスこそが信頼回復の道筋です。「完全に間違っている」の一言では、その溝は埋まりません。
参考リンク
- r/technology — Jensen Huang says gamers are ‘completely wrong’ about DLSS 5(6,292↑)
- r/pcgaming — Jensen Huang says gamers are ‘completely wrong’ about DLSS 5(1,919↑)
- Tom’s Hardware — Jensen Huang says gamers are ‘completely wrong’ about DLSS 5
- PCMag — Nvidia’s CEO on DLSS 5 Backlash: The Haters Are Wrong
- Tweaktown — Jensen Huang reiterates DLSS 5 gives developers full artistic control
- Videocardz — Jensen Huang says gamers are completely wrong about DLSS 5 backlash
- Aitly — NVIDIA DLSS 5に「AIスロップ」と大炎上(前回記事)