Codex CLI 0.115.0アップデート|WebSocketセッション・Smart Approvals・ファイルシステムRPC v2の全貌

|Aitly編集部

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2026年3月18日 Aitly編集部

この記事のポイント

  • Codex CLI 0.115.0が2026年3月16日にリリース、Rustベースの大型アップデート
  • リアルタイムWebSocketセッションで音声ベースのコーディングが可能に
  • Smart Approvalsガーディアンにより、サブエージェントの承認フローを自動化
  • ファイルシステムRPC v2でアプリ・サーバー間のファイル操作を大幅強化
  • サブエージェントのサンドボックス継承が改善され、セキュリティが強化

Codex CLI 0.115.0の概要

OpenAIは2026年3月16日、AIコーディングツール「Codex CLI」のバージョン0.115.0をGitHubでリリースした。WebSocketによるリアルタイムセッション、Smart Approvalsガーディアン、ファイルシステムRPC v2など、エージェント機能を大幅に強化するアップデートが含まれている。

インストールはnpm install -g @openai/codex@0.115.0で行える。GPT-5.4 miniのリリースと同時期にあたり、サブエージェントアーキテクチャの強化がCodex CLI側でも進んでいることがわかる。

主要な新機能

リアルタイムWebSocketセッション

最大の目玉機能がリアルタイムWebSocketセッションだ。専用の音声文字起こしモード(transcription mode)が追加され、音声入力をリアルタイムでCodexに送信できるようになった。v2ハンドオフをサポートし、codexツール経由でセッションを引き継ぐことも可能だ。

これにより「声でコードを書く」ワークフローが実用段階に入った。設定は[realtime]セクションで統一管理される。

Smart Approvalsガーディアン

マルチステップ操作でのレビューリクエストを、ガーディアンサブエージェントに自動ルーティングする機能が追加された。core・app-server・TUIの全レイヤーで動作し、繰り返しの承認操作を大幅に削減する。

複数のファイル変更を伴うリファクタリング作業で、毎回手動で「承認」ボタンを押す手間がなくなる。ガーディアンが変更内容を評価し、安全と判断した操作は自動的に承認される仕組みだ。

ファイルシステムRPC v2

アプリサーバー間のファイルシステム操作が大幅に強化された。ファイルの読み書き・コピー・ディレクトリ操作・パスウォッチングをRPC経由で実行でき、新しいPython SDKも提供されている。Codex App(デスクトップ版)とCodex CLI間でのファイル操作がよりシームレスになった。

フル解像度画像検査

モデルがview_imagecodex.emitImage(..., detail: "original")を通じて、元の解像度で画像を検査できるようになった。UI実装の精密な視覚確認や、デザインモックアップとの比較など、ピクセルレベルの精度が求められるタスクに有用だ。

全変更点一覧

カテゴリ 変更内容
新機能 リアルタイムWebSocketセッション(音声文字起こしモード)
新機能 Smart Approvalsガーディアンサブエージェント
新機能 ファイルシステムRPC v2 + Python SDK
新機能 フル解像度画像検査(view_image / emitImage)
新機能 js_replにcwd / homeDirヘルパー追加
新機能 Responses APIツール検索フロー対応
修正 サブエージェントのサンドボックス・ネットワークルール継承の改善
修正 js_replのU+2028/U+2029文字によるハング問題
修正 TUIのサブエージェント作成後の終了時スタック
修正 codex exec –profileのプロファイル設定保持
修正 MCPツール名の正規化とエリシテーション改善

セキュリティ強化──サブエージェントのサンドボックス

0.115.0ではサブエージェントのセキュリティモデルが大幅に改善された。生成されたサブエージェントがプロジェクトプロファイルのレイヤリング、ホスト承認設定、シンボリックリンクされた書き込み可能ルートを含むサンドボックスとネットワークルールをより確実に継承するようになった。

GPT-5.4のサブエージェントアーキテクチャ(mini/nanoへの並列タスク委譲)が本格化する中、サブエージェントが親エージェントのセキュリティ設定を正しく引き継ぐことは重要な課題だった。0.115.0はこの点を堅牢化した形だ。

Claude Code v2.1.77/78との比較

同時期にリリースされたClaude Code v2.1.77/78と比較すると、方向性の違いが明確だ。Claude CodeはOpus 4.6のデフォルト出力トークン上限を64kに増加し、起動速度を60ms改善、–resume性能を45%向上させるなど「基盤の磨き込み」に注力している。

一方Codex CLIはWebSocketセッション、Smart Approvals、ファイルシステムRPC v2といった「新しいインタラクションモデル」を積極的に追加している。特に音声入力によるコーディングはClaude Code側にはない機能で、Codexならではの差別化ポイントだ。

比較項目 Codex CLI 0.115.0 Claude Code v2.1.78
音声入力 WebSocketリアルタイム ✅ ボイスモード対応済み ✅
自動承認 Smart Approvalsガーディアン ✅ allowRead設定追加 ✅
ファイル操作 RPC v2 + Python SDK 内蔵ツール
アップデート方針 新機能追加重視 基盤性能の磨き込み

まとめ

Codex CLI 0.115.0はGPT-5.4のサブエージェントアーキテクチャを最大限活用するためのインフラ整備という位置づけだ。WebSocketセッション・Smart Approvals・ファイルシステムRPCの3つの柱により、Codexは単なるコード補完ツールから「開発環境のオーケストレーター」へと進化しつつある。

アップデートはnpm install -g @openai/codex@0.115.0で適用可能。GPT-5.4 miniとの組み合わせで、サブエージェントベースの開発ワークフローを試すには最適なタイミングだ。

よくある質問

0.115.0にアップデートしても既存の設定は引き継がれる?
引き継がれる。codex exec –profileによるプロファイル設定の保持も改善されており、スレッドの開始・再開時にプロファイルスコープの設定が正しく維持される。
Smart Approvalsはデフォルトで有効?
ガーディアンサブエージェントは設定で有効化する必要がある。core・app-server・TUIの各レイヤーでサポートされており、プロジェクトごとに承認ポリシーをカスタマイズできる。
WebSocketの音声入力はどのプランで使える?
リアルタイムWebSocketセッションはCodex CLIの機能として提供される。利用にはOpenAI APIキーが必要で、Realtime APIの料金が適用される。ChatGPTのサブスクリプションとは別の課金体系だ。